作者の意図も作品の重さもかえりみず突っ走る、
たまにはそんな"ズレた感想"があってもいいと思うのです。
MMR的テンションでお楽しみください。
【セミ少女戦 ~わたしたちの1週間戦争~ 閃光の刻編】
昔から"短命モノ"が大好きだった。
そんなジャンルが確立されてるわけではないのだけれど、
"大人になれない子ども"というのは、
私の好きな物語には欠くことできない存在だった。
有名どころをあげれば、
『俺の屍を越えて逝け』とかがそれだ。
その物語の担い手は、みな二年足らずでその生を全うし、
恋することも知らずに子に言葉を残すことを求められる。
しかしその生には確かに意味があった。
個のレベルでは戦いに明け暮れた日々の記録でしかないものは、
より大きなモノのため、たとえば血の視座に立てば、
なにより色濃く意味づけされていた。
同じ"短命モノ"として、
この【セミ少女戦 ~わたしたちの1週間戦争~ 閃光の刻編】
に登場する少女たちに課せられた運命はもっと苛烈だ。
恐らく書いた当人にも自覚はないだろうが、
この世界をありがちな百合要素で装飾したことで、
そこから"世代を繋ぐ"という、
本来の蝉にとっての最重要の目的が喪失してしまっているからだ。
ゆえに、彼女たちはただ死んでいくだけだ。
そこには何の意味もない。
と、ここまで読んで、
「馬鹿じゃね? こいつ。」と思ったのなら、
あなたの思考はそれなりに健全だ。
わたしを含む喪男のすべて…とまでは言わないけれど、
その大半にとって世代を繋ぐ行為とは、
対岸の火事であり、形而上の無意味な思索である。
けどその我々の人生に"意味"がないわけではない。
とても簡単な話だ。
それでも解からないというのなら、
この30分足らずでプレイできる、
この夏向きのシナリオを丁寧に読んでみれば、
それが解かるかも知れない。
最後に"短命モノ"とはちと違うかも知れないケド、
わたしの大好きな『寄生獣』よりこんな科白を抜粋してみる。
「わたしが思うに、地球上の生命は
すべて何かしらの命令を受けているのだと思う。
人間には命令が来ていないのか?」
昔は来ていたかも知れないが、今はもう来ていない。
だから人間は昔よりずっと孤独で、ずっと自由だ。
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